双極性障害について-カウンセリング/神奈川県川崎市/ピース・アンド・ホープ カウンセリングセンター




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              第16回   双極性障害について

 
  



双極性障害(躁うつ病)とは

 躁状態とうつ状態を繰り返す病気で、はっきりした躁状態ある双極Ⅰ型障害と、軽い躁状態とうつ状態を繰り返す双極Ⅱ型障害があります。生涯有病率が100人に1~2人とよく見られる病気ですが、うつ病と見分けがつきにくい場合があり、うつ病とは治療が異なるので注意が必要です。


症状

 〇躁状態の時:
 ①気分(爽快、、高揚、怒りっぽい、アイデアや考えが次々に浮かぶ)
 ②身体症状(寝なくても平気)
 ③思考(自分が一番偉い、正しいと感じる)
 ④行動(口数が多くて早口、誰にでも話しかける、活動的、攻撃的、じっとしていられない、無分別/無謀な行動)

 〇うつ状態の時:
 ①気分(ゆううつ、さびしい、悲しい、空虚、イライラ)
 ②身体症状(食欲がない、寝つきが悪い、早朝覚醒、疲れやすい)
 ③思考(考えが進まない、自分には生きる価値がないと思い自分を責める、集中力/決断力低下、死にたい)
 ④行動(何事にも興味が持てない、落ち着かずじっとしていられない、動作が遅くなる)


原因

 躁状態、うつ状態では、ドーパミンなどの脳機能を調整している神経伝達物質の機能が変化しています。このような状態は、体質と環境の相互作用によって生じると考えられています。

 双極性障害と対人関係はいろいろな意味で関係が深く、躁やうつの時の振る舞いによって対人関係が影響を受けることもありますし、対人関係のストレスが病気に影響を与えることもあります。また、生活リズムが乱れると調子を崩しやすいことがわかっています。


 

治療
 
 薬物療法(気分安定剤、抗精神病薬、抗うつ剤、睡眠薬など)と心理療法(認知行動療法、対人関係-社会リズム療法)が有効とされています。生活上の注意としては、睡眠不足や活動が活発すぎると躁になりやすく、活動を抑えすぎるとうつになりやすいので、適度に活動することが必要です。

 双極性障害は、まったく治療しないで放置すれば多くの場合再発しますが、しっかり再発予防すれば普通に暮らすことができることができる病気です。双極性障害には創造性、生産性などを増加させるという利点もあり、上手に病気と付き合って芸術、科学、ビジネスなどの分野で成功している人もいます。症状が治まっても治療を継続し、気分の波を記録して再発の兆候に早めに気づくことを心がけましょう。


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