適応障害について-カウンセリング/神奈川県川崎市/ピース・アンド・ホープ カウンセリングセンター




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              第20回   適応障害について

 
  休職するときの診断書に書かれる診断名の一つに「適応障害」があります。なんとなくうつ病に似たイメージを持っていてもどんなものかはっきりとは知らない人が多いのではないでしょうか。今回は適応障害について整理してみました。



適応障害とは

 適応障害とは、ストレスに適応できず、抑うつ、不安、焦りなどが通常のそのストレスから生じると考えられる程度よりずっと強くなり、仕事や学校など日常の生活に支障が出る状態を指します。休日などストレスのない環境では元気に活動できるため、周囲からはわがままとか、甘えているとみられることもありますが、その人は苦痛を感じ、思うように動けないことに困っています。ストレスのある状態が長期に及ぶと、慢性化したり、うつ病になることもあり、自殺に至ることもあります。

症状

 ・精神症状:不安、抑うつ、焦り、やる気が出ない、投げやり、悲哀など
 ・身体症状:不眠、倦怠感、頭痛、肩こり、腹痛、吐き気など
 ・行動:遅刻、欠勤、泣く、抗議する、八つ当たり、家事の放棄、万引きや飲酒運転、暴力、アルコールや薬物の依存など


うつ病との違い

 

   適応障害  うつ病
 きっかけ  きっかけとなるストレスがはっきりしている。
原因ストレスから3か月以内に発症する。
 はっきりしたストレスがなくても発症することがある。
 環境調整で改善  原因ストレスが取り除かれると、6ヶ月以内に症状が改善する。  ストレスが無くなっても症状が続くことがある。
 症状の程度  ストレスのかかる環境では症状がでるが、ストレスのない環境では元気に活動できる。  ストレスのない環境でも症状が続く。


 

適応障害の治療

・ストレスが解決可能な場合は環境調整(異動、休職、暴力をふるう交際相手から離れるなど)
・ストレスがすぐに解決できない場合は心理療法(認知行動療法、問題解決療法など)
・服薬は対処療法的に用いる(抗うつ薬、抗不安薬など)

 適応障害になる人は、周囲に気を使い続けて自己主張できない人が多いと言われており、アサーションなどコミュニケーション・スキルを向上することも有効です。また、発達障害により対人関係や仕事/勉強がうまくいかないことが根底にある場合は発達障害への対処も必要です。

 認知行動療法や発達障害に関する相談は、ピース・アンド・ホープカウンセリングセンターでも受けることができます。
興味のある方はご相談ください。

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