大人の発達障害について-カウンセリング/神奈川県川崎市/ピース・アンド・ホープ カウンセリングセンター




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              第21回   大人の発達障害について

 
  最近広く認知されるようになってきた「発達障害」は、子どもの障害というイメージを持っている方が多いかもしれません。しかし、社会に出てからの青年期・成人期に発達障害がみつかるケースが、近年増えてきています。発達障害の特性を持つ人は、人口の10%程度いると考えられています。発達障害の特性を持っていながら、問題なく日常生活を送っている人もいます。その一方でその特によってコミュニケーションがうまくいかないことで孤立しストレスを感じるようになり、うつ病などの精神疾患といった二次障害を発症するケースが増えているのです。



大人の発達障害の特徴

 発達障害は先天性な脳の障害であり、成人になって発症するのではありません。発達障害の中でも知能の遅れがない場合には、学生時代は発達障害の特性を個性や苦手なこととして捉え普通に過ごしており、社会にでてからトラブルに戸惑ったり、精神疾患などにかかってその背景にある発達障害の存在に気づくケースがあるのです。発達障害は、社会性・コミュニケーション・想像性・体の感覚などに特徴があります。


症状

 <社会性> 場の雰囲気を読むのが苦手、相手との距離感がつかめないなど

 <コミュニケーション> 人との会話がかみ合わない、思ったことをすぐ口にしてしまう、話の要点がまとまってなかったり伝わりにくい、あいまいな表現が理解できないなど

 <想像性> 物事の流れを読んだり、その先どうなるかといったことを想像したりするのが困難、こだわりが強い、限定・反射的な行動で決まったパターンを乱されるとパニックになるなど

 <その他> 時間を管理できない、長時間集中できない、優先順位をつけるのが苦手、感覚が敏感であるなど


発達障害から起きる二次的な障害

 発達障害を持つ人は、自分の特性に合わない環境に置かれてしまうと、二次的な行動や情緒の問題を起こしてしまうことがあります。それらが原因で、仕事を続けることが困難になり、職を失ってしまったり、転職を繰り返したりすることがあります。また不安定な就業状況に陥ってしまうことで、経済的・社会的にも不安定な状況になり、社会不適応やひきこもりといった問題が生じたり、うつ病などの精神疾患といった二次障害を発症することもあります。自分の得手不得手といった特性を理解して、苦手なところを伸ばして、それを生かした環境を整え、自分自身の特性のよき理解者を見つけていくことが大事だと思います。

 もしご自身で「発達障害かなぁ?」と気になることがあり、社会生活で何らかの生きづらさを感じたり、自分も周囲もそれによって困っていたり、二次的な問題があらわれているようであれば、心療内科や精神科などの専門機関に行って相談してもよいかもしれません。受診前に前もって発達障害と思われるエピソードを書き出しておくとよいでしょう。可能であれば、ご家族も一緒に受診してもらい、子どもの時の様子を語ってもらえるとよいでしょう。

 当センターでは、カウンセリングや知能検査(WAIS・WISC)を通して、自分の発達障害の特性を理解して、職場や学校でその特性をどのように生かせるかを一緒に考え、得意なところを伸ばし、弱みを補うための方法を一緒に考えていくことができます。興味のある方はお気軽にご相談ください。
 

 


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